今回はHSPが抱える「罪悪感」についてお話ししたいと思います。特に、困っている人を助けない時に感じる罪悪感や、その対処法について考えてみましょう。
HSPは、感情や環境の変化に対して非常に敏感に反応する特性を持つので、周囲の人々の感情やエネルギーに敏感であり、他人の痛みや苦しみを自分のことのように感じることが多いです。
そして罪悪感は、自分が道徳的または倫理的な基準に反する行動をしたと感じたときに生じる感情です。HSPにとって、困っている人を助けないという行為は、この罪悪感を強く引き起こすことがあります。
HSPが罪悪感を感じる主な原因としては、以下のようなことが挙げられるのではないでしょうか。
強い共感力:他人の苦しみや困難を自分のことのように感じるため、助けないことが非常に辛いと感じる。
未来の予測:助けなかった場合の悪い結果を容易にイメージできるため、先回りして行動してしまうことがある。
近しい関係:特に関係が近い人の場合、その人のためにできることを全てしようとする傾向がある。
それでは、罪悪感とどう付き合うかについて、いくつかのポイントを挙げてみます。
自己理解
まず、自分がHSPであることを理解し、その特性が罪悪感を引き起こしていることを認識しましょう。自分を責めるのではなく、自己受容の第一歩です。
自己ケア
自分自身のケアを怠らないようにしましょう。質の良い睡眠、健康的な食事、適度な運動、リラクゼーションの時間を確保することが、心身のバランスを保つ鍵です。
境界線の設定
他人を助けることは重要ですが、自分の限界を超えてまで助けることは持続可能ではありません。時に依存的な関係を作り出し、その相手が自分の思うように行動しなかった場合、怒りや悲しみを生み出すことにもなりかねません。
例えば、友達が悩みを抱えていてあなたに話を聞いて欲しいという場面で、あなたが疲れている中でその友達の悩みを聞くことで、さらに疲れてしまったとします。そしてその後、その友達がまた同じような原因で悩んでいて、自分が話を聞いたりアドバイスをした時間が全く意味をなしていなかったように見えたらどうでしょうか?
人に何かを頼まれた場合、すぐに返事をするのではなく、深呼吸をして自分の身体に、それをしたいのか?もしそうならば、それをするエネルギーが今自分にあるのか?といった風に、まずは自分の身体に聞いてみてください。または、自分と同じ経験を近しい友達や家族がしていたら、どのように感じるか、どのようなアドバイスをしたいかを考えてみるのも有効です。
例えば、自分の近しい友達が、すごく疲れている時に別の友達から悩みの話を聞いてほしいと言われているとします。その近しい友達に対して、「あなたの疲れている感覚は無視して、その別の友達を優先した方がいいよ!」と言うでしょうか?または、「疲れているのだから無理をせず、その友達に対しての上手な断り方を考えることをアドバイスするでしょうか?」
コミュニケーション
関係が近い人には、自分の感情や限界を正直に伝えることも大切です。理解をしてもらうことで誤解を防ぐことができ、罪悪感やストレスの軽減にもつながるでしょう。
他者の課題を尊重
人はそれぞれに人生の課題を持っており、困難や失敗を経験することで成長したり、人生に彩りを添えることができるのではないでしょうか。そう考えると、困っている他者を単に困っている人、助けが必要な人だと見るのではなく、成長のチャンスをもらっている人だと見ることができるのではないでしょうか?(この考えは、自分にあてはめてみるのも有効です)
専門家のサポート
罪悪感が強すぎて日常生活に何らかの支障を感じる場合は、カウンセラーやコーチのサポートを受けることも有効です。1人でぐるぐると考えるよりも、客観的な視点を入れることで問題解決のプロセスが早くなるでしょう。
いかがでしょうか?もしブログに対してのご意見などあればコンタクトフォームから送っていただければと思います。また,ご質問やブログにして欲しいテーマなども歓迎いたします。